「働かないおじさん」とは。工場に限らず、どこにでもいる存在。
こんにちは。
いきなりですが、
「働かないおじさん」
という言葉を聞いたことがおありでしょうか?
その名の通り、仕事をしない人のことです。
おじさんとはいいながら、女性もいます。
まあ、なんとなくおじさんの方が多いイメージでしょうか。
工場スタッフは圧倒的に男性が多いので、
筆者にとっては、「おじさん」がしっくりきます。
工場にもちゃんと、というか、います。そんな人が。
具体的に、どんなふうに仕事をしないのか。なぜ、働かないのか。
筆者は今の勤め先におよそ10年います。
正社員、系列会社からの応援社員、派遣社員、と、いろいろな方と関わってきました。
その経験からいうと、仕事をしない人たちは、
本当に、どこにでもいます。
派遣だから、とか、正社員のくせに、とか、
どうやら、そういうことではないようです。
事例1 派遣社員 53歳
特徴:とにかく遅い
以前、同じ現場に入ってきた方ですが、まあお見事でした。
社員が目を離すと、知恵を絞ってサボり始めます。
主な行動パターンは、
- 散歩する
- わざとゆっくり作業し、残業代を稼ぐ。楽な仕事は、終わらせない。
このあたりでした。
1.散歩
文字通り散歩で、とにかく、いなくなります。
体調が悪いとか、誰かに仕事を頼まれたとか、その場凌ぎのウソをつきますが、
バレバレでした。
2.わざとゆっくり作業し、残業代を稼ぐ。楽な仕事は、終わらせない。
これもそのままですが、常軌を逸していました。
仕事を依頼する側は当然、
「この仕事内容・仕事量なら、これくらいの時間で終わるな」
という計算をしますし、それが終わったら次はこれを任せよう、と計画を立てています。
しかし、彼に任せた仕事は、とにかく終わらないのです。
普通の人のスピードの2倍の時間をかけても、半分ほどしか進みません。
といって、不審に思った社員が作業の仕方をチェックする時には、普通のスピードなのです。
どうやら、
「終わると別の仕事をしなければならないので、終わらせない」
という判断のようなのですが、残念ながら最後まで理解できませんでした。
危険も少ない簡単な作業で、筆者を含め社員がそばにいなかったのが、まずかったのでしょう。
まあ、あまりにひどかったのですぐに契約は打ち切られました。
大人でも、見張りがいないと仕事ができない人もいるものです。
事例2 応援人員 56歳
特徴:やりたくない仕事はやらない
同系列の別会社から出向してきた方です。
社歴は長く、40年近い勤務実績を誇っていました。
ただ、そのうち30年ほどはひとつの部署にいたため、
できる作業が限定されているのがネックではありました。
この方の場合は、
- これまでと違う仕事は覚えようとしない
- 何の仕事をするのかは、自分で選ぶ
という謎のこだわりを持っていました。
そもそもが他社からの応援で、作業内容が全く違うため、
以前の現場と同じ作業をしてもらうことはできません。
当然、そのことは移ってくる前から分かっているはずですが・・・。
彼も、すぐにいなくなりました。
とはいえ辞めたわけではなく、また別の場所に行ったようですが。
気の毒に、古巣はなくなってしまったようですし。
今も、どこかで変わらない作業を夢見ているのでしょうか・・・。
事例3 正社員 54歳
特徴:純粋に仕事をしない
はい、正社員です。
いわゆる「働かないおじさん」というくくりでいうと、
この方がいちばん定型通りかもしれません。
この方の行動パターンは、
- 忙しいフリをして、他人に仕事を投げる
- 常に謎の部分を作って、長時間不在になる
おもにこの2つです。
この方も社歴は長く、30年以上在籍していましたが、
とにかく、いつでも忙しそうなフリをしていました。
おかげで仕事を頼めないし、ヒマなのに逆に仕事を投げてくる始末。
どう見てもヒマな彼が、どう見ても忙しいスタッフに仕事を振るのです。
それで空いた時間は、どこかへ雲隠れ。
後で聞くと、だいたい誰かとダベっているようでした。
彼はある意味巧妙でした。
自分が複数の現場で仕事をするように段取りを組んでいて、
Aの現場では「Bの現場に行く」といって姿を消し、
Bの現場では「Aの現場に行く」といっていなくなる。
このような方法を使って、あちこちをうろうろしていたようです。
よくできたペテンではありますが、そこまでサボることに情熱を注ぐより、
普通に働いた方が楽なんじゃないでしょうかね。
彼らは困りものながら、関わらないのが吉。
真正面から彼らとぶつかっても、あまりいいことはなさそうです。
筆者も最初は改善してもらおうと動いたこともありましたが、
とくに社歴が長い相手の場合、組織に食い込んだ病巣のようなものです。
取り除くには尋常でない労力が必要です。
周囲の人間をある意味取り込んでいるので、
個人的にはもう、関わらないのがべストと結論づけました。
このお話は、工場に限った話ではありませんので、
ここで紹介するには、ズレているかもしれませんね。
今回は皆さんの職場にもきっといるであろう、
生産性を下げる存在について紹介しました。
あまり気にし過ぎると、自分自身のストレスになってしまうので、
適度にスルーをお勧めします。
ええ、スルーを、お勧めします・・・